開催期間:2021年9月9日(木)~2021年9月14日(火)
12:00~19:00 *最終日は16:00迄
開催場所:展示室[路]  14Fエレベータ降りてすぐです。
入場無料

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■近年取り組んでいる「ケースの中に人が実在するかに見える」特殊な技法を用いた映像インスタレーション作品は、六本木の街中や門司港駅のコンコースで人々を驚かせてきました。子供たちは興味津々無邪気に手を振りますが、大人の中には「怖い」と怯える人も少なくありません。ある人は「お化けがいるよ!」と子供に呼びかけました。なるほど、居るように見えて居ない、曖昧な存在感はフェイクに満ちた現代を象徴するかのようです。しかし「お化け」で片付けてもらっては困ります。そこで「虚人」と呼称することにしました。虚人たちはこれまで、自動販売機に擬態したケースに押し込められては貨幣経済に翻弄される様々な人々を演じることで生きることの意味を問いかけました。また、雨の日の窓に似せたケースの中からパンデミックに苛まれる世界に祈りを捧げ、人類共通の記憶を新たな時代を築く礎とすることを提言しました。池袋アートギャザリング2020での展示をきっかけに機会をいただいた本個展では、これらの作品を再構成し展示すると共に、新作《Kyojin》を発表いたします。現代を生きる私たちは、デジタル技術により個人の可能性を大きく拡大してきましたが、相対的に生身の自我は矮小化され、うっかりすると、この差分を満たそうとする承認欲求に苛まれてしまいます。「バ美肉」「鬼女」「繊細さん」などの新語は、こういった現状に対する人々の多様なアプローチと見ることができます。《Kyojin》は、彼らの姿を独自に解釈したキャラクターとして演じ、これまでとは少し違った仕掛けの装置で再生する作品です。半透明の壁一枚隔てた向こう側にうごめく巨大な虚人を体験してください。

■参考作品
挟まる人(六本木アートナイト2018)

囚われる(六本木アートナイト2019)

雨の碑(門司港アートワーフ2020)