植物や鳥をはじめとする、ささやかに生きる生物に、暖かい眼差しをもって描かれていた。

古邨の描く生き物は皆、どこか可愛い。特に、木菟が愛くるしく、微笑まずにはいられなかった。

人間は勿論、人間だけでない生物全般への愛を忘れてはいけない。

改めて、そう気づかせてくれる古邨の絵画(版画)は、現代にこそ必要であり、求められているものだと思った。